制度解説

特定技能1号完全ガイド:14分野の対象業種・在留期間・取得条件を解説

特定技能ガイド編集部公開: 2026-04-05更新: 2026-04-05読了時間: 約10分

2019年4月に創設された「特定技能」制度は、深刻な人手不足に直面する 日本の産業分野において、即戦力となる外国人材を受け入れるための在留資格です。 本ガイドでは特定技能1号の制度全体像を、出入国在留管理庁の公開データを もとに詳しく解説します。

1. 特定技能1号制度の概要

特定技能1号は、特定の産業分野において「相当程度の知識又は経験を必要とする技能」を 持つ外国人に付与される在留資格です。在留期間は通算で最長5年、家族の帯同は 原則として認められていません。

📊 特定技能在留外国人数の推移

出入国在留管理庁の統計によると、特定技能1号の在留外国人数は制度開始以降 急速に増加しています。2025年末時点での在留者数は大幅に拡大し、 政府が掲げる受入れ見込み数に向けて着実に推移しています。

特定技能在留者数(2025年6月)
約28.7万人

特定技能1号の主な特徴として、受入れ機関(雇用主)または登録支援機関による 支援計画の策定・実施が義務付けられている点が挙げられます。これは外国人が 日本での生活に円滑に適応できるよう、住居の確保や行政手続きの補助など 包括的な生活支援を行うものです。

2. 対象14分野と受入れ状況

特定技能1号の対象分野は、当初12分野でスタートし、その後の見直しを経て 現在は14分野に拡大されています。各分野の受入れ見込み数は5年ごとに 政府が閣議決定で定めています。

分野主な業務内容受入れ見込み数(2024〜2028年度)
介護身体介護、生活支援135,000人
ビルクリーニング建物内部の清掃37,000人
素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業鋳造、金属プレス、機械加工等173,300人
建設型枠施工、土工、内装仕上げ等80,000人
造船・舶用工業溶接、仕上げ、塗装36,000人
自動車整備日常点検整備、定期点検整備10,000人
航空空港グランドハンドリング、航空機整備3,550人
宿泊フロント、企画・広報、接客11,200人
農業耕種農業、畜産農業78,000人
漁業漁業、養殖業17,000人
飲食料品製造業食料品の製造・加工139,000人
外食業調理、接客、店舗管理53,000人
自動車運送業トラック、バス、タクシー運転24,500人
鉄道運転士、車掌、軌道整備等3,800人

ℹ️ 2024年の分野拡大について

2024年3月の閣議決定により、「自動車運送業」「鉄道」「林業」「木材産業」の 4分野が新たに追加されました。特に自動車運送業は深刻なドライバー不足 (いわゆる「2024年問題」)への対応策として注目されています。

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3. 取得条件と必要な試験

特定技能1号の在留資格を取得するためには、原則として以下の2つの試験に 合格する必要があります。

(1)技能試験:各分野の所管省庁が定める技能評価試験に合格すること。 試験は国内外で実施され、分野ごとに試験内容や実施頻度が異なります。

(2)日本語試験:「日本語能力試験(JLPT)N4以上」または 「国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)」に合格すること。 介護分野ではさらに「介護日本語評価試験」の合格も求められます。

⚠️ 技能実習2号修了者の試験免除

技能実習2号を良好に修了した方は、同一の業務区分であれば技能試験と 日本語試験の両方が免除されます。ただし、異なる分野への移行を希望する場合は、 移行先の技能試験に合格する必要があります。具体的な免除条件については、 行政書士や出入国在留管理庁にご確認ください。

4. 在留資格取得までの手続き

特定技能1号の在留資格を取得するまでの一般的な流れは以下の通りです。 なお、個別のケースにより必要書類や手続きが異なるため、 具体的な申請については行政書士等の専門家にご相談ください。

ステップ1:技能試験・日本語試験への合格(または技能実習2号の良好修了)

ステップ2:受入れ機関との雇用契約の締結

ステップ3:1号特定技能外国人支援計画の策定

ステップ4:在留資格認定証明書交付申請(海外から)または 在留資格変更許可申請(国内から)

ステップ5:査証(ビザ)の発給・入国(海外からの場合)

ℹ️ 登録支援機関の活用

受入れ機関が自ら支援計画を実施できない場合、「登録支援機関」に 支援業務を委託することができます。登録支援機関は出入国在留管理庁への 登録が必要で、全国に多数の機関が登録されています。

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