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特定技能「飲食料品製造業」ガイド:採用事例と受入れのポイント

特定技能ガイド編集部公開: 2026-04-05更新: 2026-04-05読了時間: 約10分

飲食料品製造業は、特定技能の全分野の中で最も多くの外国人材が 就労している分野の一つです。食品工場やお弁当製造、 水産加工など幅広い業種が対象となっており、 慢性的な人手不足を背景に外国人材の需要が高まっています。 本ガイドでは受入れのポイントを解説します。

1. 飲食料品製造業分野の概要

飲食料品製造業は、特定技能制度において介護に次ぐ大きな 受入れ見込み数が設定されている主要分野です。食品加工、 清涼飲料製造、菓子製造、水産練り製品製造など、 日本標準産業分類における食料品製造業全般が対象となっています。

📊 飲食料品製造業の受入れ状況

飲食料品製造業分野は、特定技能の受入れ人数において トップクラスの実績を持っています。技能実習からの移行者に加え、 海外での技能試験合格者の入国も増加しています。

受入れ見込み数(2024〜2028年度)
139,000人

この分野の特徴として、技能実習「食品製造」からの移行者が多い点、 地方の食品工場でも積極的に活用されている点、 比較的早い段階から特定技能の受入れ実績が蓄積されている点が 挙げられます。

2. 対象となる業務と事業所

飲食料品製造業で特定技能外国人が従事できる業務は、 飲食料品(酒類を除く)の製造・加工、安全衛生管理です。 具体的には、原料の処理、加熱・殺菌、成形・包装・箱詰め、 品質管理、清掃・洗浄などが含まれます。

対象業種の例主な業務内容日本標準産業分類
食肉加工食肉の処理・加工・包装食料品製造業
水産加工水産物の処理・加工・冷凍食料品製造業
惣菜・弁当製造調理・盛付・包装食料品製造業
パン・菓子製造生地製造・成形・焼成食料品製造業
清涼飲料製造原料調合・充填・包装飲料・たばこ製造業

⚠️ 酒類製造は対象外

酒類の製造は飲食料品製造業の対象に含まれません。 また、飲食店での調理業務は「外食業」分野の対象となるため、 分野の区分にご注意ください。どちらの分野に該当するか 判断が難しい場合は、農林水産省の窓口にお問い合わせください。

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3. 技能試験の内容と対策

飲食料品製造業の技能評価試験は、一般社団法人外国人食品産業技能評価機構 (OTAFF)が実施しています。試験はCBT(コンピュータベーステスト)方式で、 学科試験のみで構成されています。

出題範囲は、食品安全・品質管理の基礎知識、HACCPに基づく衛生管理、 食品製造の基本的な工程管理、労働安全衛生などです。 試験時間は80分、合格基準は総得点の65%以上とされています。

ℹ️ HACCP(ハサップ)の理解が重要

試験ではHACCPに基づく衛生管理に関する問題が多く出題されます。 2021年6月から全ての食品等事業者にHACCPに沿った衛生管理が 義務化されており、試験でも重点的に問われるテーマです。 OTAFFが公開する学習用テキストでの事前学習が効果的です。

4. 採用・受入れ成功のポイント

飲食料品製造業で外国人材の受入れを成功させるためには、 食品衛生に関する教育の徹底と、作業手順の「見える化」が特に重要です。

効果的な取り組みとして、多言語の作業マニュアルの整備 (写真やイラストを多用)、衛生管理ルールの母国語での説明、 作業工程ごとのチェックリストの活用、日本人スタッフとの バディ制度の導入などが挙げられます。

食品製造業では季節による繁忙期の変動が大きい場合がありますが、 特定技能外国人はフルタイムの直接雇用が原則です。 派遣形態での受入れは認められていないため、 年間を通じた安定的な雇用計画が必要です。

ℹ️ 食品衛生責任者の配置

外国人材を配置する事業所には、日本人の食品衛生責任者が 適切に配置されている必要があります。外国人材自身が 食品衛生責任者の資格を取得することも可能ですが、 受入れ当初は日本人スタッフが責任者として管理体制を 構築することが望ましいです。

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